選択式勉強法講座
選択式問題は20個の語群から適当と思われる語句を当てはめる形式です。
平成20年度労働基準法・労働安全衛生法の選択式問題を見てみましょう。労働基準法及び労働安全衛生法
〔問 1〕次の文中の[ ]の部分を選択肢の中の適当な語句で埋め、完全な文章とせよ。1 期間の定めのある労働契約に関する労働基準法第14条第2項に基づく基準においては、「使用者は、期間の定めのある労働契約の蹄結に際し、労働者に対して、当該契約の期間の満了後における当該契約に係る[ A ]を明示しなければならない」と定められている。
2 労働基準法第7条においては、「使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は[ B ]を請求した場合においては、拒んではならない」と定められている。
3 使用者が労働者に対し時間外労働を命じる場合について、「労働基準法〔…‥〕三二条の労働時間を延長して労働させることにつき、使用者が、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合等と書面による協定(いわゆる三六協定)を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出た場合において、使用者が当該事業場に適用される就業規則に当該三六協定の範囲内で一定の業務上の事由があれば労働契約に定める労働時間を延長して労働者を労働させることができる旨定めているときは、当該就業規則の規定の内容が[ C ]ものである限り、それが具体的な労働契約の内容をなすから、右就業規則の規定の適用を受ける労働者は、その定めるところに従い、労働契約に定める労働時間を超えて労働をする義務を負うものと解するを相当とする〔…‥〕」というのが最高裁判所の判例である。
4 労働者の健康の保持増進のための措置として、労働安全衛生法第69条第1項では、「事業者は、労働者に対する[ D ]その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない」とされている。
また、事業者が講ずるこれらの措置は、危険有害要因の除去のための措置とは異なり、その性質上、労働者の努力なくしては予期した効果を期待できないものであることから、同条第2項では、「労働者は、前項の事業者が講ずる措置を[ E ]して、その健康の保持増進に努めるものとする」とされている。
- 1.1か月45時間以内の 2.1週15時間を超えない
- 3.公の職務を執行するために必要な時間
- 4.改 善 5.快適な職場環境
- 6.健康教育及び健康相談 7.更新の有無
- 8.合理均な 9.社会通念上相当な
- 10.遵 守
- 11.職業能力の開発向上に資する教育訓練を受ける時間
- 12.尊 重
- 13.体育活動及び保健指導
- 14.退職手当の支給の有無 15.退職の事由の証明の有無
- 16.病院又は診療所において診察又は治療を受ける時間
- 17.疲労の回復及び職場環境の改善
- 18.負傷し、又は疾病にかかった子の世話をするために必要な時間
- 19.利用
- 20.労働者の委託を受けて管理する貯蓄金の返還に関する事項
本試験レベルの問題に慣れるといっても、同じように語群から選ぶやり方はおすすめできません。
- まず最初は、語群を見ずに語句を考えてください。空白に入る語句が記述できればOKですが、わからない場合初めて語群を見てください。
- そして、問題集に(A)記述できた、(B)記述できなかったが語群を見てわかった、(C)語群を見ても間違えた、の3段階をマークします。こうしておけば2回転目以降効率よく勉強できます。
- (B)と(C)は一度テキストに戻って条文を読み返し、その関連条文にも目を通します。覚え切れてない数字などがあれば書き出して集中的に覚えます。
- そして、2回転目の演習に入ります。(A)は最初にできてますから飛ばします。1回目と同じようにまず記述できるかどうか、語群から選ぶことができたかを確認します。これを繰り返し行って記述できるようになれば、その問題は征服です。
上記平成20年度試験問題を例にとると、[ A ]に入りそうな語句として、労働契約に関する選択肢は7.更新の有無、14.退職手当の支給の有無、15.退職の事由の証明の有無、20.労働者の委託を受けて管理する貯蓄金の返還に関する事項、となります。この中から「有期労働契約を締結する際に、契約終了後に契約をどうするのかをはっきりさせなければいけません、という規定があります」という問題ですから、ここは7.更新の有無が入ります。
グルーピングした語句を順次消去していけば、難しい穴埋めも4つに絞られますから、ヒットする可能性は高くなるわけです。
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